わが家の宗教(知っておきたいシリーズ)

わが家の宗教(知っておきたいシリーズ)

【iPhone神アプリ】わが家の宗教(知っておきたいシリーズ)の評価・評判、口コミ

日本人の日常生活には「スローな宗教」が根付いている!

仏教各派と神道、キリスト教の歴史・教義から、各宗教の冠婚葬祭まで、
祖霊崇拝を軸とする日本人の宗教を分かり易く説明。
釈迦、キリスト、空海、最澄、法然など、
誰もが名前を知っているあの方たちもたっぷり解説!

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※本文抜粋※

◆第一章 わが家の宗教の基礎知識
【人口を大きく上回る日本の宗教人口】

ご存じのとおり、日本の人口は約1億2000万人。
これに対して宗教人口は約2億1300万人。宗教人口は人口を大きく上回るのである。
これは言うまでもなく、ひとりの人が複数の宗教を信仰している結果だ。

このうち、仏教と神道がそれぞれ1億人前後で、宗教人口の9割以上を占めている。
菩提寺を持つ仏教徒である一方、地域の神社の氏子に名を連ねている人は多い。
仏教と神道の信者の大半は重なっているとみて間違いないだろう。

残りの1000万人ほどがキリスト教、及びそのほかの諸宗教の信者だ。
このうち、キリスト教徒は約200万人で、宗教人口全体の1パーセント、
残りがいわゆる新興宗教を含む他の宗教ということになる。

とかく無宗教、信仰心がないといわれる日本人だが、宗教人口だけでみれば驚くほど多いのである。


◆第二章 仏教編 天台宗
【天台宗の教え 五時八教】

天台大師智顗は膨大な数の経典をランク付けし、『法華経』を最高の教えとした。
中国には仏教が伝えられた2世紀以降、さまざまな経典が伝えられて翻訳されていた。
しかし、それらの経典はランダムに伝えられ、どれが釈迦の真の教えか、
つまり、膨大な経典の中で、どの教えが釈迦の真骨頂なのかが判然としなかった。
そこで、智顗は釈迦が教えを説いた時期を5つに分け、さらに内容や形式の上から8つに分類した。

このような分類を五時八教といい、天台宗の教理の基礎になっている。
釈迦は人々の理解の度合や時機に応じて順次、教えを説き、
最後に人々の仏教に対する理解力が高まったところで真骨頂の『法華経』を説いた。
『法華経』は仏教のすべての要件を具えた最高の教えで、この経典によってすべての人が救われると智顗は考えたのである。


◆第三章 神道とキリスト教
【神道とは何か?】

神道は「ドグマ(教義)なき宗教」と言われる。
もともと神道には仏教のように開祖(釈迦)がいるわけでもなければ、経典も教理もないのである。
したがって、神道を定義することは困難なのであるが、
これをあえて定義するなら「日本固有の神を信仰する日本民族固有の宗教」ということになるだろうか。

日本固有の神とは、
われわれの祖先神としての氏神であり、太陽や水、山や川などを神格化した自然神である。
それらの神は粗末にすると罰を与えるが、丁重にまつれば生きている人間を護ってくれる。
だから、神社に神々を迎えて供物を捧げ、祭りを行ってきたのである。

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※本書は角川学芸出版・平成20年10月25日発行「知っておきたいわが家の宗教」のiPhone/iPadアプリ版です。

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